リヨンにてポール・ボキューズのブラッセリーへ
引き続き、フランス2日目。
パリからリヨン空港駅に到着したわたしたちは、レンタカーを借りてアヌシーに立ち寄りました。
アヌシーのタルティーヌ屋さんでお昼ごはんを食べながら、その夜の宿泊先リヨンでの夜ごはんについて軽く会議。
やっぱり去年の夏経験して忘れられないポール・ボキューズのレストランにもう一度行きたい！?
ということで、ウエブサイトから早速予約を試みましたが、
なんと、当日予約はダメでした…。
あ～こういうことだけは前もって計画して予約しておかないといけないんですね～。
今回の旅行予定は行き帰り以外オープンにしていたのがちょっと裏目に出てしまいました…。
一応日は未定だけどポール・ボキューズのレストランには行くだろうと、着ていくワンピース、それもバックアップも入れて2着(笑)持ってきてたんだけどなぁ…残念！
でも！
行先は食の都市リヨンです。
ポール・ボキューズさまがダメでも、美味しいレストランは検索すればいくらでも出てきます。
がっかりする暇なしっ(笑)
とはいえ、前回レストラン体験してボキューズ教に入信してしまったわたしは、ポール・ボキューズのセカンドラインのブラッセリ―が気になっていたんです。
ポール・ボキューズのお店はリヨンだけでなく、パリを含む他の地区にもあります。
リヨン：
・Le Nord（北）
・Le Sud （南）
・L’Est （東）
・L’Ouest （西）
・Restaurant Marguerite
パリ：
・Brasserie du Louvre
Caluire-et-Cuire：
・Restaurant Fond Rose
Décines-Charpieu：
・Brasserie des Lumières Groupama Stadium
それぞれの店舗が独自のメニュー設定で、コース料理とアラカルトから選べます。
たとえば Le Nord ならリヨンの郷土料理、Le Sud は地中海といった具合に店舗それぞれのテーマに沿ったメニュー構成です。
詳しくはブラッセリ―のウエブサイト brasseries-bocuse.com/en/ （ページの表示に少し時間がかかるようです）をチェックしてみて。
調べてみると、リヨンで泊まるホテルから歩いていける距離に Le Sud があります。
これは行ってみるしかないでしょう！
Credit: Yuki Kai
アヌシーからリヨンへ到着し、少し部屋で休んでから小雨のパラつく夜の街へ。
ローヌ川にかかる橋（Pont de la Guillotiere） を渡って、対岸の Le Sud へ向かいます。
Le Sud は前回行ったポール・ボキューズ・レストランのようなドレスコードはないので、カジュアルな服装で行けます。
男性の方はジャケットなしで大丈夫ですよ。
前菜：パテ・アン・クルート
メニューは単品で頼めるアラカルトと前菜、メイン、デザートのコースメニューがありました。
ウェブサイトのメニューを見てみると、平日のコースメニューと週末のコースメニューがあるようです。
折角なのでコースメニューにしてみました。
Credit: Yuki Kai
その夜のメニューを見てみると…
お！！！
前菜にパテ・アン・クルート（Pâté en croûte）がありますね！
パテ・アン・クルートは、テリーヌをパイ生地で包んで焼いたものです。
これ、前回リヨンに来た時に入った旧市街のレストランで、隣のご夫婦が美味しそうに食べていたもの。
その後食べる機会なく帰国していたので、ぜひいつか食べてみたいと思っていたのです。
頼むしかないでしょう！
前菜のもうひとつのチョイスはサーモンのマリネとシーザーサラダだったのですが、シーザーサラダはてっきりアメリカ料理だと思っていたので、フランスのメニューに存在することに驚きました。
Credit: Yuki Kai
パテ・アン・クルート、期待通りの美味しさです。
結構ずっしり感のあるクラストに包まれたテリーヌは、時折綺麗な色のピスタチオが混じるハム系とレバーのパテ、そして上部は濃厚なビーフコンソメのジュレ（ゼラチンで固めたコンソメ）です。
色々な味と食感が楽しめるし、なんといってもクラストに四方を閉じ込められている形状がたまらなくそそります。
添えられているピクルスやバルサミコ酢のリダクションともなかなか良い相性でした。
はっきりいってこのパテ・アン・クルートだけでもおなかいっぱいになります。
ワインは大好きなヴィオニエをグラスでいただきました。
ヴィオニエはご当地ワインなだけあって、Le Sud 以外のリヨンのお店でも必ずメニューに見かけました。
たとえば、アメリカで白ワインといえばシャルドネがメニューに登場するように、リヨンのメニューにはヴィオニエが普通に存在しているかんじです。
白ワインお好きな方、リヨンに行かれたらぜひヴィオニエを試してみてはいかがでしょうか。
メイン：鯛か仔牛
メインは仔牛のローストかオリーブオイルを使った鯛料理。
わたしはお魚を食べたかったので鯛にしました。
Credit: Yuki Kai
つけあわせはレンティル（レンズ豆）、玉ねぎ、セロリ、ズッキーニ、そしてにんじん。
サラサラで全然重くないクリーム系のソースと良い相性でした。
もうひとつのメイン、仔牛のソテーはこんなかんじ。
Credit: Yuki Kai
中が綺麗なピンク色に仕上がっていますね。
付け合わせはカボチャですが、長方形にカットするこんな盛りつけ方もあるんだな、と勉強になります。
こちらもサラリとしたソースで、軽く明るいかんじの一品でした。
デザート：ラム・ババとレモンタルト
デザートはレモンタルトとラムババ。
レモンタルトはリヨンのレストランのディスプレイでよく見かけたので、もしかしたらご当地デザートのひとつかもしれませんね。
アメリカのレモンメレンゲパイと似ていますが、実は味もほぼ同じで、わたしにはちょっと甘すぎ。
でもメレンゲの焼き目やラズベリーソースとの色の相性良いですよね。
たっぷりのクリームが添えられたラムババは、お約束のようにラムをたっぷりふりかけてくれます。
そして、好きなだけどうぞとボトルをテーブルに置いていってくれました。
すでにババはラムを吸えるだけ吸ってますけど…太っ腹?
これは、お酒弱い人は酔っ払います。
Credit: Yuki Kai
さて、ポール・ボキューズ・レストランと比べると、ブラッセリ―のウエイターさんたちのサービスは当然比べ物になりませんが、かといって全然悪くはありません。
かしこまらず、気軽にボキューズ氏のエスプリを味わうのにぴったりのお店だと思います。
小綺麗なお店ですので、カジュアルといっても着古した服よりは綺麗目カジュアルくらいのかんじが落ち着いて食事できると思います。
それに、少しドレスアップして行っても浮きませんよ。
Credit: Yuki Kai
食事を終えて外に出ると雨が上がっていました。
川沿いの元来た道を歩き、雨上がりのしっとり冷たい空気の中で揺らめくリヨンの夜景を眺めながら、橋を渡ってホテルに戻りました。
Le Sud 場所とウエブサイト
Le Sud
11 Place Antonin Poncet, 69002 Lyon, France
Plus Code: QR4P+G6 Lyon, France
+33 4 72 77 80 00
ローヌ川沿い、ベルクール広場の近くです。
わたしたちは日曜日の夜、予約なしで大丈夫でしたが、ウエブサイトから予約しておくと確実ですね。
ポール・ボキューズ・ブラッセリ― ウエブサイト：brasseries-bocuse.com
