オッソブーコと黄金色に輝くリゾット・アッラ・ミラネーゼは、ミラノに来たらぜひ食べてみたい組み合わせです。この記事では、骨の中の骨髄も一緒に味わうのが通とされているオッソブーコを、ミラノで食べた体験談をご紹介します。
「オッソブーコ」と「オーソブッコ」どっちが正しい?
「オッソブーコ」って…ユキさん「オーソブッコ」の間違い?ってもしかしたら思いませんでしたか?(笑)
日本ではどちらかといえば「オーソブッコ」の名前で一般に浸透していますよね?
でも実は、綴りは「Ossobuco」なので「オッソブーコ」と書く方が音的に断然近いのです。
日本語版 wikipedia も「オッソブーコ」の表記ですし、この記事でもオッソブーコを貫くことにします。
オッソブーコとリゾット・アッラ・ミラネーゼを食べてみたかった理由
さて、このブログの記事を書いていてつくづく感じるのは、自分がいかに子どもの頃から20代前半くらいまでに読んだ本の影響を大きく受けているかということです。
「ミラノに行ったらオッソブーコとリゾット・アッラ・ミラネーゼを絶対に食べる!」と決意していたのですが、
それも相当昔読んでいた料理本の影響だったりします。
20代の頃、わたしは福岡のとあるマンションで一人暮らししていました。
その頃から料理が好きで、ある日、イタリア料理を掘り下げてみよう!と思いたちました。
当時の自分にとってはちょっとお高めのイタリア人シェフの料理本を買って、読んでは作り、を繰り返していました。
その本にオッソブーコという仔牛の骨付き肉の煮込みとリゾット・アッラ・ミラネーゼの作り方が載っていたのです。
見開きページにそれは美味しそうなお肉の煮込みと黄金色のリゾット・アッラ・ミラネーゼの写真が載っていて、そこにはこんなかんじの文章が添えられていました。
オッソブーコを食する時、その骨に残る骨髄を味わわないようではミラネーゼとは言えない。そしてオッソブーコにはリゾット・アッラ・ミラネーゼが添えられていなければ本物のオッソブーコとは言えない。
へぇ…そうなんだ!!!
なんせ影響を受けやすいお年頃だったので、そういう掟なんだ!と私の頭の中に定着し、いつかオッソブーコとリゾット・アッラ・ミラネーゼの組合せを食べてみたいと思っていたのです。
ミラノで念願のオッソブーコを食べる
そして、ついにミラノにやってきました。
ドゥオーモを見た後、ミラノでの滞在日程を考えると、確実にオッソブーコとリゾット・アッラ・ミラネーゼを食べるにはその日のランチ時間しかないことに気づきます。
ドゥオーモ脇のガッレリアというショッピングモールにもいくつかレストランがありますが、どこも相当な混み具合で、お値段も高め…。
ですなので、メニューにオッソブーコとリゾット・アッラ・ミラネーゼの組合せがあって
(ミラノのどのお店もオッソブーコとリゾット・アッラ・ミラネーゼを組合せて出しているかというと、意外とそうでもないのです…)、
時間的にも大丈夫なお店の中から、美味しそうなところを探してみました。
(賢いあなたは、こんな検索はホテルで、もしくは旅行前にやっておくと、わたしのように速度の遅い公共 wifi でミラノ時間を無駄にせずに済みますね)
評判の良い有名なお店はどこもランチとディナーの間に休憩があって、わたしが到着できるのがランチ時間が終わった頃と時間的にムリ。
そんな中、歩いて10分くらいのところに良さそうなところを見つけました。
ランチとディナーの間の休憩のないお店はもしかしたら観光客向けかもしれないなぁとは思いつつ、それでもやっぱり食べたいのでガッレリアからいざ出発!
幸いガッレリアからほぼ一本道だったので、迷子にならずに無事にお店に到着しました。
テラス席のお皿を片付けていたウエイターさんがかんじがよく、片付けの手を止めてわたしをお店の中のテーブルに案内してくれました。
入口近くのカウンターには、クラッシュした氷の上に手長エビや色々な魚介類がディスプレーされていて、そちらも美味しそう。
ワインもズラリ。
オーダーするものはもうすでに決まっているけど、好奇心からメニューを開いてみます。
かなり充実のシーフードメニューの中に、ありました!
Ossobuco in gremolada di verdure con risotto alla Milanese
Marrowbone in vegetables gremolada with Milanese risotto
これです!これ!
早速注文して、プロセッコを飲みながら待ちます。
時間は16時ちょっと前と、ランチにもディナーにも中途半端な時間ながら、店内にはわたしのほかに4組のお客さんが食事しています。
そして、遂に来ました!
ああ?
お決まりの容器に入ったパルメジャーノ・レッジャーノをリゾットにたっぷりかけていただきます。
作り立てのリゾットは熱々のアルデンテ。
オッソブーコのお肉はほろりと崩れ、ソースは野菜の旨味がたっぷり、じんわり。
このソースとパルメジャーノ・レッジャーノをたっぷりかけたリゾットの相性が抜群です。
そして、お肉の真ん中の骨の部分には、ちゃんと骨髄がついています。
これをフォークの先ですくって、ちぎったパンにのせて口に放りこむと、
ああ、とろけます?
このお店のオッソブーコとリゾット・アッラ・ミラネーゼの量は多めなので、あなたが小食なら完食は厳しいかも。
ここがアメリカなら、ムリして食べずに食べきれない分はボックスに入れてもらってお持ち帰りするのですが、
イタリアではそんなことをしている人を一度も見かけたことがないので、作ってくれた人には申し訳なかったけど(美味しかったから)全部食べきれず少し残しました。
念願のオッソブーコとリゾット・アッラ・ミラネーゼを食べてすっかり満たされ、外に出たのは17時近く。
帰りは LANZA 駅から地下鉄に乗り、任務を果たした爽快感いっぱいでホテルに戻りました。
Osteria di Brera 場所とレビュー
Osteria di Brera
Via Fiori Chiari 8, 20121 Milan, Italy
電話 +39 02 8909 6628
ブレラ美術館(Pinacoteca di Brera)の近くです。
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