脳みそって食べたことありますか?
え!脳みそって食べられるの⁈ と驚いたかたも多いのでは?
この記事は、ウィーンで仔牛の脳みそを食べたときのリポートです。
脳みそを食べるって…オカルト系グルメであることは否定できません^^
う、グロそう…そういうの苦手という繊細なあなたは、目次の4番以降の項目をクリックすると、アプフェルシュトゥルーデルなど安全な記事に飛ぶことができますよ♪
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ウィーンで脳みそのフライ?
憧れのクリムトの作品を巡るウィーンの週末、
ウィーン観光初日は美術史美術館の次にオーストリア絵画館を見終わったころにはもう夕方近くになっていました。
(遅くなったのは、わたしが憧れの「接吻」を延々と眺めていたから^^)
その夜のウィーン楽友協会のコンサートのために、一旦ホテルに戻って着替えます。
コンサートの前に何か軽くおなかに入れておこうと、ホテル近くのよさそうなレストランに入ってみました。
ほぼ満席でしたが、カウンターなら2席開いてますよ? とウエイターさんが言ってくれたので、迷わずカウンター席へ。
まずは生ビールを注文。
ここはラベルのデザインで Helenenbrau を頼んでみました。
Ottakringer というブリューワリーによる、このレストランのためのオリジナルビールだそう。
メニューには赤く濁ったビールと書いてあったのですが、そこまで赤くも見えなかったかな。
ヘーフェヴァイツェン(Hefeweizen)系の濁ったビールがお好きな方は美味しく頂けると思います^^
奥のダークなビールはGold Fassl Dunkles。
ダーク系のビールが苦手な方は Gold Fassl Pils にするとピルスナー系です。
ビールを飲みながらメニューをじっくり見ていると、おススメ料理のページの最初にビーフ・タルタル(Beef tartar with toast and butter)があります。
わたしはタルタルステーキが大好きで、ヨーロッパでぜひ食べてみたいと思っていたので、これは食べなければ!
さらに、その下に、今まで一度も見たことのない料理がありました。
Fried veal brain with potato salad
Brainって…脳みそですね!
仔牛の脳みそのフライ、ポテトサラダ添え!
脳みそと聞いてわたしがとっさに思い浮かべたのは、大昔に読んだ村上龍氏の「料理小説集」。
その本に、パキスタンかアフガニスタンあたりの「ヤギの脳みそのカレー」というのが出てきたのです。
当時は、ふーん、ヤギの脳みそのカレーねぇ…とたいして興味もわかず読み飛ばしていたのに、なぜかウィーンのこのバーカウンターで突然思い出してしまったんですね。
う~ん…食べてみたい。(美味しそうだからというより単純に好奇心から)
「脳みそのフライを食べたい」というわたしをゲテモノ扱いすることなく、じゃぁビーフタルタルと脳みそのフライね、と涼しい顔で注文してくれた同行者でしたが、内心はどう思っていたのでしょうね(笑)
ビーフタルタル
最初にビーフタルタルを食べてみました。
まず、こんな形状で出てくると、まるで焼くのを忘れたハンバーグみたいですね^^
一緒についてきたトーストにビーフタルタルと紫玉ねぎなどの薬味をのせて。
味は…生ひき肉そのものです^^
ユッケがお好きな方はビールタルタルもお好きだと思いますよ。
仔牛の脳みそのフライ
そして問題の仔牛の脳みそのフライです。
衣はウィンナーシュニッツェルと同じかんじ、たぶんディープフライではなく揚げ焼きなんじゃないかと思います。
ここにレモンをぎゅっと絞って、いざ!
まずは半分にカットしてみます。
ほう、白い脳みその中にはゼラチン質の部分もありますね。
そして、恐る恐る、最初の一口。
おお、これは!はっきりいって白子です。
味も食感も白子。
ということは、ポン酢とかで食べると案外イケるかもしれませんね。
あなたが白子お好きなら、仔牛の脳みそのフライもきっとお気に召すと思いますよ!
わたしは実はそこまで白子ファンではないので、1個食べたらもういいかな~というかんじだったんですが、
わたしが食べたいと言い出して頼んでもらった手前、がんばって完食?
おなかも好奇心もしっかり満たされました^^
今考えると、仔牛の脳みそのフライはビールより白ワインの方が合うと思います。
Restaurant Fromme Helene 場所とレビュー
Josefstädter Strasse 15/Lange Gasse 33, 1080 Vienna
市庁舎(Rathaus…美しい建物です?)の近くです。
50年ほど営業しているレストランらしく、綺麗な中庭もあります。
メニューを見ると、もう仔牛の脳みそのフライは載っていませんね…。
でも、シュニッツェルやターフェルスピッツ、グラーシュなど定番ウィーン料理はしっかりカバーされていますよ。
バーでおばあさんにからまれる
このFromme Helene で仔牛の脳みそ以上に記憶に残っていること…それは、お店でなぜかおばあさんにからまれた事件です。
おばあさんは、わたしたちが食事していたカウンター席の後ろのボックス席でひとりで食事していたと思います。(気にもとめていませんでした。)
ふと気が付くと、彼女が席を立ち、わたしの方へやってきて、英語で話しかけてきました。
この旅行では年配の方たちにフレンドリーに話しかけられる場面が結構あったので、何の警戒もなく応じていると、彼女、椅子の背にかけていたわたしのトレンチコートを指して、
「それ私のだから返して!」
と言い始めるではありませんか!
はい…?
どうやら本気で言ってるみたい。
「え、これわたしのですよ。」
「じゃぁ、私のはどこ?」
「(そんなの知るワケないじゃん!)…お店の方に聞いてみては?」
彼女、しぶしぶ自分の席に戻ったのに、またわたしのところに戻ってきて、That’s mine! と始まりました。
最初はお年寄りだし、もしかしたら少し痴呆症が始まっているのかもしれないと思い、優しい口調で丁寧に接していましたが、
3回目の彼女の来襲(それも毎回エスカレート)でわたしの仏状態が終わり、
This is mine. Please go back to your seat and leave us alone.
と冷たく言い捨て、あとは無視していると…、
な~んとわたしのコートに手をかけ、ムリヤリ椅子から持っていこうとします。
マジ???
この時点でお店の方にヘルプをお願いし、わたしたちはちょうど時間だったのでお店を出てコンサートに向かいました。
そして翌日、
道の反対側を彼女が歩いているのを目撃しました。
彼女、スカーフを頭に巻き、大き目のサングラスをかけて、そしてトレンチコートを着てしれっと歩いていました。
持ってるじゃん、トレンチコート!!!
ふふん♪と歩く様子は、きっとわたしにイチャモンつけたことなんて覚えてないんだろうなぁ。
ウィーンのおばあさん、おそるべし。
アプフェルシュトゥルーデル
脳みそのほかに、その日は普通のものも食べてます^^
上の写真は、美術史美術館近くの小さめのカフェ(名前忘れました、ごめんなさい)で頂いたアプフェルシュトゥルーデル(Apfelstrudel)。
アプフェルシュトゥルーデルは、パイ生地のような薄いシュトゥルーデル生地で甘く似たりんごをくるくる巻いて焼いたお菓子です。
アップルパイのドイツ/オーストリア版ってかんじですね。
アメリカのドイツ系ベーカリーでもよく見かけるのですが、ウィーンで本物を食べてみたいと思っていたので、メニューで見つけて頼んでみました。
ん~美味しい?
でも意外なことに、お味はアメリカのものとあまり変わらないかんじ。
ということは、普段アメリカで食べているアプフェルシュトゥルーデルは本物に近いということなので、これはこれで嬉しい。
なお、アプフェルシュトゥルーデルは生地がパリッとしているほうが断然美味しいので、作ってからあまり時間がたっていないものがおすすめです。
アプフェルシュトゥルーデルの人気店リンク
参考までに、アプフェルシュトゥルーデルの人気店をまとめた記事へのリンクを貼っておきますね。
どの写真も美味しそうでよだれが?
Best Places to Eat Apple Strudel in Vienna
ソーセージのプレート
ソーセージとポテト、ザワークラウトのプレート。
巨大ソーセージ、この一皿でおなかいっぱいになります。
ウィーンはどのカフェもコーヒーが美味しくて、コーヒー好きには嬉しい街ですね。
お店の前にやたら可愛い車を発見。
この車、MG Midgetです。
車体横に小さなユニオンジャックがあって可愛いんです。
それに、なにかヘンだなと思ったら、サイドミラーがありませんね!
ヨーロッパの街ではときどきこんな可愛い車に遭遇するのでときめきます。
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