アメリカって住む場所で貧富の差や犯罪率がはっきり分かれがちですよね。
たとえば、わたしが住むツーソンでは、River Rd から北は高収入世帯がより多く、犯罪率も南にくらべるとガクンと下がるとされています。
ですけど、時折、えっ!こんな素敵なお店がこんな場所に?! ということがあるのも事実。
今日ご紹介する Le Rendez-Vous も、どちらかといえばそんなジャンルに入るお店かも。
まわりはガソリンスタンドなど微妙~なかんじなのに、大理石のテーブルできちんとしたウエイターさんがフレンチを出す Le Rendez-Vous だけ別世界なかんじです。
Berger 家のフレンチレストラン
Le Rendez-Vous は、1980年に Jean Claude Berger さんが始めたフレンチレストランです。
冬の寒さの厳しいシカゴから暖かいツーソンに移り住んだ Jean Claude さんは、Westward Look や Tucson Country Club などのレストランで働いた後に、自身のお店 Le Rendez-Vous を開きました。
当時、テーブルサイドで魚や肉を取り分ける本格的なウエイターサービスを提供するフレンチレストランとして、Tucson Country Club から Jean Claude さんについてきてくれた顧客たちでお店は軌道にのります。
現在彼の後を継いでいる息子の Gordon さんは、5歳のときに Le Rendez-Vous の駐車場で釘を拾う仕事からスタート。
その後皿洗い係になり、アリゾナ大学で数学を勉強している間(ということはわたしの先輩?)もレストランで働いていたのだそう。
彼は、2007年から3年間フランスへ渡り、パレ・ロワイヤルやカフェ・ルノートルでも修行しています。
9年前に父親の後を継いだGordonさんは、より若い顧客にアピールできるレストランを目指し、レストランを改装しました。
その結果、店内を従来からの高級志向の顧客に満足してもらえる Fine Dining と、新規の若い層に気軽に食べてもらえる Bistro に分けた現在のスタイルになりました。
お店の奥の Fine Dining エリアは、テーブルクロスのかかったテーブルで、テーブルサイドでウエイターさんが肉や魚を取り分けるファンシーなセッティング。
一方、Bistro の方はもっとカジュアルなかんじで、価格を抑えたメニューやお手頃なグラスワインなど、気軽に食事を楽しめます。
今日は、Le Rendez-Vous の Bistro で、このレストランのことを教えてくれたグルメマダムとスモールプレートをあれこれ頼んで楽しいランチをしたときのリポートです。
ビストロのスモールプレート
Small Plate Menu は色々な料理をちょっとずつ食べられる楽しいメニューです
10/15/2019 現在のスモールプレートメニューはこんなかんじ。
Pan Seared Scallop;Whitebean Fricassee
帆立のソテー、ホワイトビーンフリカッセ添え
Brie En Croute;Pear Butter Sauce
ブリーのパイ包み、洋ナシバターソース
Frog Legs;Provençal tomatoes
カエルの足とプロヴァンス風トマト
Escargots;Garlic butter
エスカルゴ・ガーリックバター
House Pate;Roasted Beets Au Chevre
自家製パテ;ビーツのローストとゴートチーズ
Mussels;White wine cream herb broth
ムール貝の白ワインクリームハーブソース
Mini Wellington;Truffle Demi
ミニ・ウェリントン;トリュフ入りデミグラスソース
Shrimp;Stuffed with crab
カニを詰めた海老
Seared Salmon;Lemon, aioli, dill crustini
サーモンのソテー、レモン、アイオリ、ディル入りクロスティー二
Duck Confit Dijonaise
ダック・コンフィ・ディジョネーゼ
これが全部一皿6ドルなのです?
パンもサービスでついてきます。
ほかにも、スープメニューにはフレンチオニオンスープ(Soupe À L’oignon Gratinée)やヴィシソワーズ(Vichyssoise)など、フレンチ気分を満足させてくれるメニューがありますよ。
ツーソンでフレンチを食べる機会は意外と少ないので、メニューを見ているだけでも楽しいですよね。
今回はスモール・プレートをひとり二皿ずつ頼んでシェアしてみました。
写真左から時計回りに、
- カニを詰めた海老
- ダックコンフィ
- ビーフ・ウェリントン
- カエルの足
全部ソースがきちんと作られていてよかったです。
海老はしっかり詰め物がされ、添えられたシソっぽいグリーンが好相性。
ダックコンフィはディジョンマスタード風味のソースで。
ビーフウエリントンはサクッとしたパイ生地にお肉とトリュフが包まれていて、ソースが美味しい。
カエルはカリっとしたパン粉の衣としっとりした鶏肉っぽいお肉が対照的で、塩気のきいたオリーブ入りのプロバンス風トマトと合います。
あなたが色々少しづつ食べるのが好きなら、このお店気に入ると思いますよ。
スフレ
このお店で何はともあれ絶対に食べると決めていたのが、スフレです。
どのお店も出してくれるわけではないスフレは、わたしにとってメニューにあったら食べてみずにはいられないデザート。
Le Rendez-Vous のスフレはグランマルニエ入りなので、ほのかにオレンジの風味を感じました。
これがアングレーズソースと一緒に出てきます。
ウエイターさんがスプーンでアングレーズソースを真ん中に落とすと、スプーンごとゆっくりふんわりスフレの海に沈んでいく様子に、思わず感嘆?
スフレもソースも甘さ控えめで、ふんわり、しっとり、しゅわしゅわ、いくらでも食べられそう。
結構大き目なのもまた幸せ。
この日はふたりでシェアしてちょうど良い量でした。
スフレって絶対自分で作るよりプロに作ってもらった出来立てアツアツを食べたいデザートです。
ちなみにデザートメニューはこんなかんじです。
Crème Brûlée クレームブリュレ
Crépes Du Jour 日替わりクレープ
Chocolate Cake チョコレートケーキ
Charlotte Verrine シャルロット・ヴェリーヌ
Grand Marnier Souffle グランマルニエ・スフレ
Le Rendez-Vous 場所とウエブサイト
Le Rendez-Vous
3844 Fort Lowell Road, Tucson, AZ 85716
Alvernon Way と Fort Lowell Rd の交差点近くです。
520-323-7373
月曜日がお休みです。
yelpのレビュー
おわりに
いかがでしたか?
ビストロでスモールプレートをシェアして気軽にフレンチもいいし、ちょっとお洒落してレストランでのディナーで、ウエイターさんにお皿に取り分けてもらってマダム気分に浸るのもいいですね。
このお店を教えてくれたマダムには、コーヒーが素晴らしい Presta や、メキシカンが美味しい Seis Kitchen も教わっていて、グルメ情報いつも感謝です?
【ツーソン】Presta Coffee Roasters のコーヒーにハマる
ほかのみなさんからも、ユキさん、〇〇の〇〇が美味しいのでおススメです!など貴重な情報を教えてもらっていてありがたい限り?
少しづつ開拓して、これは!というお店を発見したらまたここでご紹介したいと思います。
参考
Le Rendez-vous – part deux – adds casual, lower-priced bistro
A French revolution at Tucson landmark
by Kristen Cook for tucson.com
With formal dining & a bistro, Le Rendez-vous makes French classics available to everyone
by Samantha Colaianni for Tucson Foodie