ウィーン滞在中に心から楽しみにしていた音楽イベントがふたつあって、ひとつはウィーン国立歌劇場のオペラ「椿姫」、そしてもうひとつが、この記事でお伝えするウィーン楽友協会の黄金のホールでのコンサートです。
以前からこのホールの音は素晴らしい!と聞いていたので興味津々?
いったいどれだけ凄いのか聴いてまいりました。
ホテル・インペリアルのインペリアルトルテも食べてきましたので、そのときのリポートもあわせてどうぞ。
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ウィーン楽友協会
黄金のホール
ウィーン楽友協会(Wiener Musikverein)の大ホール(Großer Musikvereinssaal)、これでもかとばかりに金色の装飾で埋め尽くされていますね!
何もかも金。天井も金です。
何もかも金というと金閣寺を思い浮かべますが、金閣寺の金色と比べると、大ホールの金色はもうちょっと黄色味を押さえた渋みのある色です。
金の装飾だけでなく、その音響の良さから「黄金のホール」と呼ばれているのがこのホール。
いったいどれだけすごいんでしょう?
コンサートが始まる前からワクワクです♪
ブラームス・ザール
ウィーン楽友教会には黄金のホール(大ホール)のほかにもいくつかホールがあります。
その中の小ホールは、ブラームス・ザール(Brahms-saal) と呼ばれています。
ブラームスがここで指揮をしたり、自身の作品の初演を行っていたこともあるコンサートホールです。
あなたがブラームスファンならときめきマックスですね!
ウィーン楽友教会のモーツァルトコンサート
楽友協会でのその夜のモーツアルトコンサートは、モーツァルトの名作の中から選りすぐりの有名曲で構成されていて、モーツァルトラブの方もモーツァルトをあまり知らない方も楽しめる内容でした。
アイネクライネナハトムジークはもちろんのこと、ナタリー・ポートマン似のキュートなオペラ歌手が登場して、オペラ「魔笛」の「パパゲーノとパパゲーナのデュエット」や、夜の女王のアリア「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」(タイトル長くてドロドロですね…)(Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen)を披露したり。
中でも素晴らしかったのは、コーラスが後ろにずらりと揃ってのレクイエム。
圧巻でした。
ウィーン楽友教会の黄金のホールでは、音のすべてがどこにも逃げずに融合して、ステージから客席へ向けてまっすぐ吹き抜けていくかんじ。
実際にそこで演奏を聴いて、楽友協会・黄金のホールの音が良いって、こういうことなのね!と納得でした。
ウィーン楽友協会黄金のホールでの服装
その夜の楽友協会・黄金のホールの観客は半分以上が観光客の団体様のようでした。
わたしたちのまわりも日本のお隣の国からのグループがズラリ。
観光後、食事してそのままコンサートに来る流れでしょうから、みなさん昼間の観光の服装です。
グループでない観客にはきちんとした格好の人たちも見かけましたが、翌日の夜に行ったウィーン国立歌劇場のようなイブニングドレスとタキシードはほとんど見かけなかったと思います。
ですので、ウィーン楽友協会・黄金のホールで特別なコンサートでないときは、あまり気負わずに気楽な恰好で行ってもよさそうな印象でした。
ちなみにわたしは 黒い絹のワンピースにストッキングとヒールのパンプス、同行者はダークスーツにネクタイでした。
女性の方は良い素材のブラックドレスが1着あると、クラシックのコンサートに便利ですよ。
あぁ残念!ハイヒールの悲劇
さて、わたしにはドレスデンの素敵な街のど真ん中で、ひとりでコケた大変残念な経験があります。
それ以来、ドレスデン=わたしがコケた街という図式が頭の中に出来上がっているのですが、ここではっきりしておかないといけないことがあります。
みなさん、危ないのはドレスデンだけではないですよ!
ウィーンも要注意です!!!
あ、またコケたのね、と今笑ったあなた!
今回はコケてません!
コンサートの後、ヒールが排水口の蓋の格子に刺さり、靴が脱げただけです…。
片足黒ストッキングの素足で老人のようによろめいて、みっともなかったです…。
そして、それを東欧のおばちゃん風の集団になぜか目撃され、容赦なく笑われました。
あ~ん、格好悪かったです(泣)。
折角のモーツァルトの余韻が、おばちゃんのガハハ笑いで上書きされた哀しい瞬間でした(涙)
ひとりだったら絶対にコケて膝をすりむいていたと思いますので、ひとりじゃなかったのは幸いでした。
インペリアルトルテ
もしウィーン楽友協会周辺で、あなたのヒールもどこかに刺さって靴が脱げたりした場合…、
ダメージから回復できる良い場所がありますよ。
天国のような場所です。
カフェ・インペリアル・ウィーン(Cafe Imperial Wien)。
ホテル・インペリアル・ウィーンに入っているカフェです。
実は、オーストリアでザッハトルテとインペリアルトルテを食べ比べしてみたいと思っていたので、ホテルインペリアルがとても都合よくウィーン楽友協会の側にあってラッキーでした!
夜10時台のカフェで、ホテルマンの鏡のようなまぶしい笑顔のお兄さんがようこそと出迎えてくれました。
さすが老舗高級ホテル、シャンデリアの下にシロクマの毛皮が敷いてあるわ!と思ったら、フワフワのピレネー犬がべろんと寝そべっているのでした。
か、かわいい…?
しっぽを踏まないように注意しながらテーブルへ。
もしホテルマンワールドカップとかがあるならきっと優勝できるくらい素晴らしいサービスのウエイターのお兄さんに、「マダ~ム」とマダム扱いされながらインペリアルトルテを食べる…。
さっきおばちゃんにガハハと笑われた場所とは別世界です。
こてんぱんに打ち砕かれたエゴが急速に回復してきます。
ちなみに、インペリアルトルテはアーモンドとチョコレート風味のちょっとざっくりしたかんじの生地がマジパンでくるまれ、その上をチョコがけしてあります。
ザッハトルテと比べてどちらが美味しいかは、わたしには決めるのはムリ。
どちらも美味しいです。チョコ好きに決められるわけがありません。
またどちらのホテルもカフェの店員さんの接客が完璧すぎです…。(でも笑顔はインペリアルの勝ちかも?)
なので、ザッハトルテもインペリアルトルテも気になるひとは、迷わず両方食べてみてください。
もしあなたが、時間がなくてザッハトルテかインペリアルトルテのどちらかひとつしかムリなら、
チョコとナッツの組み合わせが好きならインペリアルトルテ、
ナッツは入ってなくてもよくて、それよりはチョコのケーキをホイップクリームを合わて食べたいならザッハトルテにするといいですよ。
でも、チョコ好きとしてはやっぱり両方食べるのをおすすめします。
あなたがワグナーファンなら、ホテル・インペリアルにはワグナーのプレートがあるのでお見逃しなく。
このプレート、なんだろう…もしかしてワグナーがホテル経営してたとか?(ワグナーってホテル経営とかしそうじゃないですか?)と思い調べてみました。
すると、ウィーン宮廷歌劇場(現ウィーン国立歌劇場)でのタンホイザーのリハーサルのときに、家族連れでホテル・インペリアルに滞在したのだそう。
さすがウィーン、音楽の巨匠エピソードがゴロゴロしていますね!
ウィーン楽友協会とカフェ・インぺリアル 場所とウエブサイト
Musikvereinsplatz 1
1010 Wien
Kärntner Ring 16 Wien
おわりに
楽友協会とインペリアルトルテ、いかがでしたか?
黄金のホールの響き、機会があったらぜひ体験してみてくださいね。
インペリアルホテルでカフェ休憩をセットにしてお出かけするのもおすすめです。
音楽ラブのかたも、ケーキ食べ歩き命のかたも本気で楽しめるウィーン、素敵すぎます。